地味に進化を遂げた二代目ベース用シンセサイザー SYB-5
SYB-5 Bass SynthesizerはBOSSコン二代目のベースシンセサイザーペダルです。
好評だったホールド機能やステレオ出力はそのままに、ピッチ検出の精度とスピードをより早め、音のキレにも更に磨きがかかりました。
また、前身機種の同名ペダル SYB-3 Bass Synthesizerの個性的ながらも非常に見にくかったカラーリングも変更され、視認性が改善されています。
SYB-5、SYB-3からの主な変更点・新機能
全体的なサウンドの向上は先述の通り。その他にもいくつか変更点があり、新機能も追加されています。
まずEXP端子搭載により、エクスプレッションペダルをつなげられるように。
エクスプレッションペダルを使って足元でLFO(ローフリークエンシーオシレーター・低周波発振)回路の周期を変えられるようになりました。
また、かなり長くなるため本記事では 一つ一つのモードについての説明は省略しますが、モードのバリエーション構成もSYB-3から変更されています。
フェイザーなどに使われるオールパスフィルターを使ったパルス波や自動的にフィルターの周波数が変わるオートフィルターモードが追加される一方、タッチワウとノイズサウンドが廃止。
SYB-3でも評価の高かったベースの音を直接加工するWave Shape Mode(ウェーブシェープモード)は本機SYB-5でも健在です。
実用性の増した5弦、6弦など多弦ベースへの対応
もう一つ、本機SYB-5とSYB-3との違いとして挙げられるのが、5弦ベース・6弦ベースなどの多弦ベースへの対応。
SYB-3ではこういった多弦ベースには対応しておりませんでしたが、SYB-5で対応しました。
かなりの低音でも迷うことなくきっちりとピッチを検出してくれます。
今どき5弦や6弦ベースも全然珍しいレベルではありませんし、特にそういう多弦ベースを使う方は音作りや個性作りにもこだわることも多いですから、なかなかの良アップデートといえるでしょう。
SYB-5 Bass Synthesizerレビュー・総評
なかなか認知度の低く使いこなしている方の少ないベースシンセ。
しかしその分、一度ものにしてしまえばその個性的なサウンドはかなり魅力的です。
特に定番のオクターブ奏法やスラップでその威力をいかんなく発揮しますね。
確かにベースシンセはくせもあって決して低いハードルではありませんが、そう難しく捉えすぎるのも考え物。
自身のベースサウンドにどこか物足りなさ・マンネリ感を感じた方、ベース用エフェクターとしても定番のオーバードライブやコーラスもよいのですが、ベースシンセにもぜひチャレンジしてみてほしいところです。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2004年7月~現行品
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- EFFECT、DIRECT、FREQ、DECAY、SENS、RATE、RES、MODE
- MODE
- SAW WAVE、SQUARE WAVE、PULSE WAVE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT【A】、OUTPUT【B】、EXP、ACアダプター
- 消費電流
- 50mA
- 対応アダプター
- PSA-100