BOSSコン初、原音重視系デジタルベースプリアンプ
本機BB-1X Bass Driverはベース専用プリアンプ機です。Xシリーズの三機種目。
ベース専用機でありながらベースシリーズにあった4本線がないのも地味に面白いポイント。
(Xシリーズであってベースシリーズではないから?)
紺色のラメ筐体と鏡面仕上げのフェイスがなかなかかっこよいですね。Xシリーズのモダンっぽい外観のなかでもひと際クールな装いです。
他のXシリーズ同様、BOSSのCOSMに次ぐ新デジタルモデリング技術MDPをコアに造られています。
BB-1Xはオーバードライブ?プリアンプ?
本機BB-1Xはどちかといえばオーバードライブペダルとしてよりもプリアンプとしての性格が強い機種です。
ベースドライバーなんてモデル名なだけあって全体的にみればそれなりに歪んでくれるのですが、GAINをある程度上げないと歪みは発生せず、3/4を超えたあたりから急激に歪み始めます。
プリアンプとしてのキャラクターは、BB-1Xのサウンドで染めるのではなくベースが持つ本来のサウンドを整えてくれる原音重視系のプリアンプといえるでしょう。
ラインアウト端子搭載でダイレクトボックス的な使い方も
本機BB-1Xはラインアウト端子を搭載している点も特徴の一つ。
これによってダイレクトボックスなしでもベースから PA と ベースアンプ に信号を振り分けることができます。
直でPAとはコンパクトながら実戦のことをよく考えたベース用プリアンプかと。ライブではベースはアンプだけでなくPAに信号を渡すのはもはや常識ですから。
- チップ : ホット
- リング : コールド
- スリーブ : アース
で結線されたTLSタイプのバランスドアウトジャック端子を装備。
RC-1 Loop Stationでキャノンジャック搭載したんだし、ここもキャノンジャックでキャノン ~ キャノンでもよかったような気もするのですが……
パーツ価格の問題かはたまた内部のスペースの問題か、フォン ~ キャノンとなっています。
MDP仕様の機種は中の基板は割とスマートですし、多分スペースの問題ではなさそうですけど。
BC-1X Bass Comp 総評・レビュー
本機BB-1Xがあればダイレクトボックス不要になる点もGOODですね。
さすがにPA卓がある状況でダイレクトボックスが用意されていないことはそうそうないかとは思いますが、別に用意しなくてもBB-1X一台で済ませられるのはなかなか魅力的です。
BOSSのモデリング技術もCOSMの時点ではまだアナログのサウンドをデジタルで再現!ってレベルだったんですよね。その時点で十分すぎるほど音はよかったはよかった。
ですが、本機BB-1Xでも採用されている新しいモデリング技術のMDPは「 デジタルによるアナログの再現 」ではなく「 デジタルでしかできない次元の音を造る 」ところまで進んだ感じがあります。
そのノイズの無さとかどことなくデジタルっぽさはあるんですけど、それは「 アナログ風の嘘っぽい音 」じゃなくて「 あー、デジタルはすごいんだなぁ 」と思わせてくれる音まで昇華されているなぁ、と。
そもそもデジタルっぽさがわかるから悪い音ではないんですよね。デジタルならではのよい音がある、そう感じさせてくれるのがMDPのスゴイところですね。
(MDPについてはここ何回かの記事で何回も何回も同じような感想を書いてるんですけど、なんだかようやく言葉がまとまった気がする)
なので、「 デジタルか…… 」なんて思わずに一度試してみてほしいです。
とかいいつつ、不思議とベーシストはアナログ・デジタルの区別にはそんなこだわりがなくて、とにかく出音がよければ、って感じな気がする。
そういう意味ではギタリストはロマンチスト、ベーシストはリアリストな方が多いような。
だからきっとベーシストのみなさんはBB-1Xがデジタルって聞いても「 えー、デジタルぅ? 」とはならなさそうな謎の安心感はあるんですよね。(勝手な感想ですけど)
そんなわけでプリアンプやベース用歪みペダルをお探しのベーシストのみなさん、ぜひ一度BOSSのBB-1X、試奏してみてください!
MDPを使ったBB-1Xの良さはわかって頂けるはず…!
(実はベースはあまり弾けない管理人が世のベーシストのみなさんのBB-1Xの感想を聞いてみたいっていうのもあったり)
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2015年02月06日~現行
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL、LOW、HIGH、DRIVE、BLEND
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、LINE OUT、ACアダプター
- 消費電流
- 54mA
- 対応アダプター
- PSA-100