MDPを搭載した原音を極限まで損なわない高品位ベースコンプレッサー BC-1X
BC-1XはBOSSの最新デジタルモデリング技術MDPを搭載したコンプレッサーです。
2016年の初めころにNAMMショーで発表し、そして3月に発売されて以来、原音を極限まで損なわない高品位ぶりが地味に話題のコンプペダル。
BOSS、今までもはコンパクトサイズのコンプレッサーはCSシリーズでありましたが、ベース専用としては初です。これでXシリーズはギター用が2台、ベース用が2台となりました。
なお、本機BC-1Xが発表された時の記事でも書いているのですが…
(発表当時の記事はコチラ)
本機の型番であるBCが、BC-2 Combo Driveと完全にだだかぶり。BC-2はその名の通りコンボアンプのサウンドを再現するプリアンプペダル。
今までもワウ(PW-10)のPWとパワードライバー(PW-2)のPWがかぶっていたなどの例はありましたが、さすがにBOSSコンパクトエフェクター内でかぶっていたのはBC-1Xが初めてです。
BC-2Xとか出たらもうわけわかんなくなりますよコレ!
視覚的に音圧を確認できるゲイン・リダクション・インジケーター搭載
パネル部分についたこのインジゲーターは正式名称をゲイン・リダクション・インジケーターといい、ベースを時の入力信号のレベルを視覚的に表してくれるもの。
BC-1Xのセッティングも含め、全体的な音作りの目安になるものです。
これは面白い。ただただぼんやりと眺めてても楽しいですよね。
こういったインジゲーターって、今まではアンプかそれなりに大きなエフェクターでもないと見られなかったのですが、BOSSがついにこのコンパクトエフェクター筐体の狭いスペースに搭載させちゃいました。
BOSSが本機BC-1Xで新世代のコンプレッサー造りに本機で取り組んでいるとよくわかる一例です。
18V仕様でハイパワーなベースでも安心
本機BC-1Xは9電源を内部で18Vに昇圧しており、非常に広いダイナミックレンジを持っています。
パワーのあるベースでも音がクリップして歪みにくいのはうれしいですね。
最近はアクティブ系のベースも増えてますから。それでいて電源自体は通常の9V電池(006P)やPSA-100シリーズなどの9Vアダプターで動作するのは嬉しいポイント。
ただ、消費電力は90mAとかなり大きいため、電池もちはあまりよくありません。これはBOSSコンの中でも屈指の消費電力数値です。
電池だと電圧が下がってしまい歪みが出るなどの不具合が出る可能性もあるので、電源アダプターで使った方が無難でしょう。
BC-1X Bass Comp 総評・レビュー
BOSSコンのコンプレッサーといえばCS-3 Compressor SustainなどCSシリーズ。元々BOSSコンのコンプレッサーは結構人気があったんですよ。
というのもBOSSコンに限らず昔の古いコンプペダルって、アタック部分がいい感じにつぶれて「 パコーン 」ってちょっと不思議な気持ちいいサウンドだったんです。
音の粒を揃えてくれるコンプレッサーとしてもパコパコサウンドにしてくれるサウンドエフェクターとしても、CS-1 などBOSSのコンプレッサーはすごく人気がありました。
(CS-3なんかは大分その辺は和らいでましたけど)
本機BC-1Xも極端な設定にして出そうと思えばそうしたパッコーンサウンドも出せないことはないのですが、どちらかといえばすごく自然な音に仕上げてくれる優秀なコンプレッサーペダルです。
面白い音にしてくれるのもいいエフェクターではあります。
けど、コンプレッサーとして本当に優秀なペダルって、演奏している本人すらコンプの存在を忘れて「 俺すげーうまくなった! 」なんて勘違いできるレベルで自然に音を揃えてくれることだとも思うんですよね。
そういう意味では、本機BC-1X、本当に優秀なコンプペダルなんじゃないかと思います。
ベーシストのみなさん、今すぐ買えとまではいいませんが、ぜひ楽器店にお寄りの際は一度試してみてください。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2016年3月5日~現行
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL、RATIO、THRESHOLD、RELEASE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 90mA
- 対応アダプター
- PSA-100