VCA回路搭載によりナチュラルなコンプレッサーに
CS-2 Compression Sustainerは、同名モデルであるCS-1の後継機として登場したBOSSコンの2代目コンプレッサーです。
発売当時「 BOSSの新製品は、色を変えるだけ? 」なんて自虐的ともとれる斬新なキャッチコピーを出しただけあって、前身機種であるCS-1からは結構色々な変更が加えられています。
後述しますが、BOSSコンのコンプレッサーCSシリーズは本機CS-2より音圧検知回路をフォトカプラーではなくVCAに切り替えており、より違和感が少なく心地よいコンプレッサー効果を得られるようになりました。
CS-1からCS-2への変更点とサウンド
コンプレッサーとしての基幹部分にフォトカプラーではなくVCAを使用し、遅延の少ないコンプレッサーに仕上がりました。
完全ではないとはいえCS-1のようなコンプレッサー特有の音のクセは大分少なくなり、かなり自然なサウンドに。
しかし頭の部分のブツリと切れるような感触がまだ多少残ったため、カバーするためにアタックコントロールを追加。
これによって、コンプレッサーにとって鬼門であり最も重要な要素であるアタック感を奏者が自在にコントロールできるように。
CS-1に比べ扱いやすくなり、カッティングはもちろん、早いフレーズでも音の迷いは感じられず、全体的な音の変化もかなりナチュラルになりました。
CS-2 コンプレッション / サステイナー レビュー・総評
本機CS-2は前身機種であるCS-1に比べかなりナチュラルなかかりになり、コンプレッサーとしての使い勝手が向上しています。
まだ多少パッコンサウンドは残るものの、CS-1に比べれば大分改善。反対に言えば、CS-1のようなクセのある感じは大人しくなってしまっています。
” コンプレッサーサウンド “ を楽しむための ” エフェクター ” としてみるならCS-1の方が優秀でしょう。
しかし、単純に音の強弱を揃えてくれる ” コンプレッサー ” としてみれば本機CS-2の方が使いやすくて良いでしょう。
とはいっても、BOSSコンのコンプレッサーの現行品は同じくを持つCompression Sustainer CS-3。
本機CS-2の後継機種にあたるCS-3は新設計のVCA回路を搭載し、トーンツマミも追加されより自然なサウンドに仕上がっています。
ただコンプレッサーとして使うのであれば、一番無難なのはCS-3かもしれません。よほどCS-2の音がぴったり来た!というのでもなければわざわざ本機CS-2を探す必要もないでしょう。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1981年12月~1986年6月
- 製造国
- 日本製
- コントロール
- LEVEL、ATTACK、SUSTAIN
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 4mA
- 対応アダプター
- ACA-100