BOSS謹製ベース専用オーバードライブ
本機ODB-3 Bass OverDrive は、その名の通りベース専用に開発されたオーバードライブペダルです。
型番であるODB-3から通称おデブさんと呼ばれ親しまれています。実はかなりのロングセラーで、2015年現在既に20年以上の販売歴を持つロングセラーです。
ODB-3 BassOverDriveの特徴 BALANCEツマミ
ODB-3は定数の調整やツマミの効きによりサウンドはベースに最適化しています。が、ただギター用のオーバードライブをベース用に焼き直しただけではありません。
ODB-3がベース専用たりうる最大の特徴はバランスコントロール機能ですね。
ODB-3はドライ(原音)と歪みがかかった信号を内部で切り分けて扱い、最終的にミックスして出力しています。
ミックス具合を調整するのがBALANCEツマミで、オーバードライブがかかった音と原音を自分の好みの割合で無段階に調整可能なのです。
元々のベースの音をミックスしてやることで、歪み系をかけた時に失われがちな音の芯や太さを失うことなくオーバードライブをサウンドを得られる斬新な試みです。
このおかげで、他の歪み系エフェクターではちょっと難しいごく自然なドライブサウンドも簡単に実現できます。
また、EQは2軸のポットを使い、上下のツマミでハイとローのブーストカットが可能。(上のツマミがHIGH、下のツマミがLOW)
かなりアグレッシブな音作りができるようになっています。
ODB-3はツマミが実質5つあり、しかもイコライザーはブーストも可能と、ギター用のオーバードライブペダルに比べて豪華な仕様です。
ODB-3 BassOverDriveのサウンド
ODB-3は、BOSSのオーバードライブらしく暴れ感の少ない優等生な音です。
ダーティーな荒々しさ、ワイルドさには少々欠けるような印象もありますが、逆に言えばとても扱いやすのが特徴ですね。
ゲインをあげてもBALANCEツマミの具合で音の芯を残せますし。
大抵の場合、ベースに歪み系のエフェクターをつなぐとベースらしい音の芯や低音が失われてしまいがち。
その点を利用してあえて潰れた音に仕上げるペダルも多く、それもそれで面白い音ですが、BOSSのODB-3はナチュラルさを重視したサウンドキャラクターです。
最近はBOSS以外でもベース用のオーバードライブやディストーションなどは増えてきたとは言え、まだまだ第一線で候補に挙がる優秀なペダルです。
ベース用エフェクターのデザイン変更と型番
ODB-3以前の機種、LM-2B Bass Limitter まではベース用のBOSSコンパクトエフェクターのは全て茶色一色でした。
が、「 ベース用のエフェクターもカラフルにしてほしい! 」とのユーザーの声もありカラーリングが変更に。
オーバードライブは黄色、コーラスは水色などベース用もギター用と同じカラーリングとなり、ベースの弦を表す4本の線が入ったデザインが採用されました。
また、型番の付け方も変更となり、従来はLM-2Bのように一番最後についていたベースを表すBが、LMB-2のようにハイフンの前にきています。
ODB-3は記念すべき新デザイン初の機種です。
ODB-3 ベースオーバードライブ レビュー・総評
正直、BALANCEツマミによるミックスコントロールとやブーストカット可能なイコライザーはギター用のオーバードライブにも欲しいくらいですね。
ディストーションは結構色々なイコライジングが可能なモデルが多いにオーバードライブにはこういう面白いイコライザーがついたモデルがあまりありません。
なお、BOSSのベース用のオーバードライブとしては比較的新しい機種であるBB-1Xもありますが、こちらはデジタル。
デジタルがあまり好きでない方は、今のところアナログ設計のベース専用歪み系ペダルはこちらのODB-3しか選択肢はありません。
どちらもいいペダルですから、デジタルだアナログだで選ぶのではなく、ぜひどちらも一度音を出してみてほしいところですね。
両方現行品なので、エフェクターを扱っている楽器店であれば大抵どちらも置いてありますから。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1994年10月発売・現行品
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL、EQ、GAIN、BALANCE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 15mA
- 対応アダプター
- PSA-100