CE-3 Chorusのステレオモードツマミの使い方

CE-3 Chorusのステレオモードツマミの使い方

CE-3 STEREO MODEツマミの働きと使い方

BOSS CE-3 Chorus コーラス旧ノブバージョンイラスト

BOSSらしからぬ見にくさとわかりにくさで不評なCE-3 Chorus

前回、BOSSコン初のステレオ出力端子がついたCE-3 Chorusについてご紹介しました。

そのステレオ時の出力方法を変えるSTEREO MODEスイッチもついているのですが、この表記がなにがなんだか非常にわかりにくい。

BOSSの開発陣、初のステレオ出力に気合い入れるのはよかったんですけどね…

今回はいつもの機種紹介ではありませんが、備忘録も兼ねてこのSTEREO MODEツマミの働き方について解説します。

CE-3 STEREO MODEツマミの働き 備忘録

BOSS_CE-3_Stereo-Modeスイッチ周り

件のCE-3 STEREO MODEスイッチ周りの表記

まず基本を押さえると、筐体に書いてあるDやDirは原音を意味します。

(D=Dry=ドライ=原音だと思っていたのですが、横にはDirってあるんですよね…なんの略なんだろう…)

→ 2016年1月11日追記:Dir=ダイレクト(Direct)とのことです。マサル様からコメント欄にて情報を頂きました。ありがとうございます!

EやEffはエフェクトを意味していますね。

これで一目瞭然…なわけはなく、イマイチわかりにくい。

アンプを1台だけつなぐ場合と2台ともつなぐ場合、それぞれの具体的な使い方と音の出方を見て見ましょう。

モード1+モノラル(アンプ1台使用)

アンプ一台にだけつないでモノラルで使う時はモード1を使います。

アウトプット端子はAでもBでも構いません。

ちなみにこの後解説しますが、(MONO)表記は「 モノラルで使うときはこっちですよ 」って意味で、モード1の時でもステレオとして使うことは可能です。

モード1+ステレオ(アンプ2台使用)

モード1はモノラル専用ではなくステレオで使えます。

モード1でアンプ2台につないだ場合、どちらからも原音とエフェクトがミックスされた音が出ます。

つまり、どちらからもモノラルでつないだ時と同じく原音+エフェクトの音が出てくるのです。

ただし、アウトプットBの方はAの信号の位相が反転したの音になっています。

この二つの音、原音+エフェクト音と-(原音+エフェクト音)は信号が逆なだけで、形自体全く同じなので片方ずつ聴く分には全く同じ音。

ですが、同時に出力された場合互いに干渉し打ち消しあってしまいます。

こう書くと悪いことのように思えますね。こんな回路設計にしたのか、見識の浅い管理人にはイマイチわかりませんが…

多分ですけど、あえてこうすることで独特なサウンドを狙っているんじゃないかと。

一応、CE-2から出力されるときの信号はキレイに同じ形・同じ大きさで真逆になってますけど、その後アンプを通るので信号自体の出力・音量が変わりますし、アンプを置く位置、音を聴く位置で音の打ち消し合い方が変わるんです。

これによってもたらされる音の立体感と空間的な広がりを演出するためにあえてこうしているんじゃないかと推察しています。

もしくはあえて打ち消し合わせることによって、2つのアンプから同じ音が出た時に重なって変に強調されるクセの部分を減らしたかったのかもしれません。

元よりCE-2やCE-3は中音域が強調され、音量も若干上がりがちなので、その辺りの調整のためなのかと。

ともかく両方から全く同じ信号で出しちゃうとただ同じ音が足されて爆音になるだけで、深みがなくなるんじゃないかと思うんです。

以上!勝手な憶測ですけど。

モード2はアンプ1台(モノラル)では使えない

モード2ではモノラルのコーラスとしては使えません

STEREO MODEスイッチをモード2に合わせた状態でアウトプットのどちらかだけアンプ1台につなぐと、エフェクターをオンにしても原音しか出力されないのです。

これはアウトプットA、Bどちらにつないでも同じです。

ただただ電池の無駄なので、>モノラルで使う場合はモード1に合わせましょう。

モード2+ステレオ(アンプ2台使用)

モード2でアンプ2台につないでステレオで音を出すと、モード1とはまたサウンドキャラクターの違うステレオサウンドになります。

というのも、モード2の場合

  • アウトプットAにつないだアンプからはピッチがずれたエフェクト音のみ
  • アウトプットBからはギターの原音のみ

が出てきます。

そして、それぞれのアンプから出た原音とエフェクト音の二つが空間上で合わさってコーラス音になります。

そのため非常に自然でキレイな、立体感にあふれるコーラスサウンドになるのです。

実はこれ、BOSSブランドの大元であるRolandの名アンプ JC-120のコーラスと全く同じ構造。

もともとCEシリーズ自体がJC-120の人気の立役者であるコーラスの音を再現するためのものですから、この機能はしごく当然でしょう。

ただ、その効果を100%引き出すためには2台のアンプの配置やセッティングに神経を使う必要があります。

CE-3 モードツマミの使い方まとめ

  • モノラルで使うときはモード1に合わせれば、アウトプットA / BどちらでもOK
  • モード2はモノラルは不可
  • ステレオで使う時は、モード1とモード2とでサウンドキャラクターが異なる
  • モード1でのステレオの場合、双方のアンプから原音とエフェクト音がミックスされた音が出る
  • モード2での場合、RolandのJC-120と同じく片方からは原音のみ、片方はエフェクト音のみが出力され、自然なコーラスサウンドに

それにしてもステレオモードの表示、わかりにくいですよね。

ただでさえステレオモードのスイッチと2つのアウトプットの連動の仕方が複雑なのに、表記がワケわかんないから余計混乱します。

特にD-Eってところ。原音からエフェクト音を除くって表記にしか見えません。実際は位相を反転させるって意味なんですけどね。

しかも前回の解説記事でも書いたのですが、CE-3はボディーが派手なメタリックな上に文字が小さくて見にくい。なんともBOSSらしくないミスというかなんというか。

CE-3 ChorusはBOSSらしいキレイなコーラスサウンド&ステレオアウトでコーラスペダルとしては決して悪くないのですが。

もしかしたら本機CE-3の失敗もあって、その後の機種ではわかりやすく表記するよう努めたのかもしれませんけど……

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