多くのギターキッズを惑わせるBOSSコーラス2機種の違いとは…
BOSSの現役コーラスペダル2機種、CH-1 SUPER ChorusとCE-5 Choru Encemble。
同じくコーラスペダルで、ステレオアウトもあり、イコライザーもついていて4つツマミのフェイス。(CE-5は2連2軸だけど)
同じBOSSコンパクトエフェクターシリーズなので同じ筐体で色も濃さが違うだけの同じ水色。
しかも発売時期も近い。CH-1は1989年発売でCE-5は1991年発売です。
楽器屋のBOSSコーナーに並んでるCE-5とCH-1、二つの水色の筐体を見て、「 え、なんでコーラスが二つもあるの…?何が違うのコレ… 」って悩んでる人、よく見かけます。
今回はそんなみなさんの悩みを解消するため、CE-5とCH-1の違いについてまとめてみましょう。
イコライザーの違い
まず、サウンドの違いに直結する部分の一つとして、イコライザーの違いが挙げられます。
まずCE-5のFILTERは2連2軸ポットによるLOWとHIGHの2バンドイコライザーでCH-1はEQツマミのみの1バンドイコライザー。しかしその違いはバンド数だけではありません。
両機のイコライザーは効き方が違い、大きな個性の違いを生んでいます。(回路からして違うっぽい。回路図見てないから多分だけど)
まずCE-5はコーラスの調整としてではなく、普通のイコライザーとして音の全体を調整する形で効いてくれている感。
反対に、CH-1のEQはサウンドそのものではなく、コーラスがかかる帯域を調整する、って感じですね。
前述の通りCH-1は高い帯域がメインにコーラスがかかるのですが、この高い帯域を中心にどれだけ下の帯域までコーラスがかかるようにするかを設定するのがEQなんです。
なので、EQの設定次第ではそこまで地味じゃないコーラスを作ることもできます。
コーラスとしてはわかりやすくなりますけど、そういう使い方ならCE-5の方がいいんじゃないの?とか思っちゃいますけど…
音の違い
当たり前ですけど、同じコーラスって言ってもモデルが違うんだからサウンドが違いますよね。
同じ音だったらなんで名前分けて出してるんだって話です。
で、その名前のせいで思い違いされがちなんですけど…
「CH-1は ” スーパーコーラス ” だからきっと強くかかってわかりやすい音!CE-5は ” コーラスアンサンブル ” だから地味そう! 」
なんてイメージを抱きがち。
どちらかといえば、ってレベルですけど、逆です。
CE-5はモダンなサウンドから古臭い味のあるサウンドまで出すことができる正統派コーラスサウンド。
反対に、CH-1は高音域に伸びがあってさわやかな印象。
ただし、CH-1は音がしっかり出る低音域~中音域へのかかりが薄いため、CE-5を始めとする一般的なコーラスに比べ比較的地味と評されがちです。
ポジティブな見方をすれば、その分原音の邪魔をしない自然なサウンドともいえるんですけどね。
CE-5とCH-1の違いまとめ
- Chorus Ensembleの名を引き継いだ本機CE-5は伝統を受け継いだ正統派コーラスサウンド。
- CE-5のFILTER(HIGHとLOW)は音全体にかかるイコライザー。
- SUPER Chorus たるCH-1はさわやかでハイがよく伸びるモダンサウンド。
- CH-1のEQは、コーラスが帯域を高音域からどこまで広げるかを決めるイコライザー。
というところに違いがありますね。
上記の通りのイコライザーの違いもありますが、どちらもコーラスエフェクターとしての自身の特徴を伸ばすための機能になってちます。
選び方としてはまずサウンドやキャラクターの違いで選ぶといいでしょう。
とはいっても、これらの違いがどこまで大きいかってことでもあるんですよね。
同じBOSSのコーラスですから、サトイモの煮っ転がしかステーキかってほどの違いではないです。
ちょっと味付けが違うサトイモの煮っ転がしが二つ並んでいる、そんな風に思った方がいいでしょう。
コーラスの音と言えばコレ!!!!っていうのがハッキリしているならともかく、ほとんどの人は初めてのコーラスを選んでるんじゃないかと。
どちらもイコライザーもついていて結構幅広い音作りができるので、最終的にはその幅も含めた好みで選ぶと良いと思います。