BOSS ディストーションペダルの比較と選び方&オススメ機種

BOSS ディストーションペダルの比較と選び方&オススメ機種

モデル数が多くて悩みがちなBOSSのコンパクトディストーションペダル

BOSSエフェクターの選び方 BOSSディストーション一覧

BOSSコン ディストーションの特徴と選び方とオススメ。

コンパクトエフェクターのスタンダードとして君臨する我らがBOSS。

オーバードライブからピッチシフター、果てにはループステーションまでほぼすべてのエフェクターを網羅しており、現行、廃番品も含めてモデル数は数知れず。(知ってるけど)

特にディストーションペダルとオーバードライブは数が多く、歪み系のエフェクターを使った経験の浅い初心者のみなさんを悩ませていることでしょう。

今回はBOSSマニア共和国の管理人が私見による各ディストーションの特徴と偏見と偏愛に満ちた選び方、オススメを述べます。

さすがに新旧全機種挙げるとちょっとした数なので現行品か中古でもある程度手に入りやすいものを一部抜粋にて。

DS-1 Distortion ド定番ディストーション

BOSS DS-1 Distortion ディストーションイラスト

だれが言ったかペヤングディストーション。

DS-1の特徴

特徴1
NIRVANAのカート・コバーンも使った名機
特徴2
クセがなく扱いやすい超スタンダードサウンド
特徴3
比較的安価で初めてのディストーションにもオススメ

誰が言ったかペヤング、それがDS-1 Distortionです。

安定感あるサウンド、この安さ。そしてどこでも売ってる安心感。まさしくペヤング。

DS-2が出るにあたって一度廃番になりました。原則的にBOSSは一度廃番になったモデルが復活することはないのですが、その後ロックバンドNIRVANAのカート・コバーンに使われたことから人気が沸騰。

多くのギタリストたちの声におされ、40年を誇るBOSSコンパクトエフェクターの歴史において唯一レギュラーラインで復活を果たした機種です。

(※2017年8月現在)

音としては全体的にバランスのとれたクセのないディストーションサウンド

歪み感の深さは深すぎず浅すぎず、牛丼並盛って感じ。ダイナミックさには少々かけますが、程よいコンプレッション感があり安定感と、扱いやすさは抜群。

(BOSSの歪みは大人しいって評価はDS-1やDS-2のこのコンプレッションがかかったような演奏感とサウンドからきています。)

ピッキング、サウンドの強弱のバラつきをある程度揃えてくれてアラが目立たないので、まさに初心者にうってつけのディストーションといえるでしょう。

ごく軽い歪みからそれなりに深めのディストーションサウンドまでカバーできます。

他のBOSSコンと比べ価格が安い点もエレキギター初心者にうれしいポイントです。

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DS-2 Turbo Distortion サウンド切り替え可能なモードスイッチ付き

BOSS DS-2 TURBO Distortion ターボディストーションイラスト

音作りの幅はピカ一のターボモード付きディストーション DS-2。

DS-2の特徴

特徴1
二つのサウンドを切り替えられるモードスイッチ
特徴2
サウンドバリエーションが広い点がオススメポイント
特徴3
扱いやすいサウンドでエフェクター初心者にもオススメ

DS-2 Turbo Distortionの特徴は軽めのディストーションと深めのディストーションの2サウンドを切り替えるられるターボスイッチ

どちらのサウンドもDS-1やMD-2など他のディストーションペダルとはちょっと違うキャラクターです。

DS-1ばかりもてはやされますが、実はNIRVANAのカート・コバーンはDS-2も使ってたりします。(あとProcoのRATとかも)

DS-1を牛丼並盛とすると、

  • モード1:DS-1よりもちょっと軽いディストーション。牛丼小盛って感じ。
  • モード2:DS-2よりもゲイン高めの深いディストーション。牛丼頭の大盛って感じ。

ポイントなのはモード2が牛丼大盛とか特盛じゃないところですね。

そこまですごく突き抜けているわけではないので、よりふっかーいディストーションが欲しい場合の選び方としてはMD-2かMT-2などメタル系に走った方がいいかなと。

サウンドキャラクター自体はDS-1と同じく、コンプ感があり音のバラつきが出にくいので、初心者でもアラの少ないいい音が出やすい点が特徴。

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MD-2 Mega Distortion BOSS屈指のハイゲインを誇るディストーション

BOSS MD-2 Mega Distortion メガディストーションイラスト

BOSS史上最強クラスのメガ盛りハイゲインディストーション。

MD-2の特徴

特徴1
BOSS屈指のゲイン量で深いディストーション
特徴2
ツマミが多くサウンドバリエーション広め

MD-2 Mega Distortionは実はBOSSコンのディストーションペダル史上最もゲインが高いモデル。

(※2017年8月現在。デジタルディストーションは計測が難しいため除外。)

MT-2 Metal Zone 通称メタゾーよりもゲイン量自体は高く設計されています。ゲインを上げると牛丼メガ盛りって感じの歪み方になっていきます。

が、あくまでもハイゲインなディストーションなのでジャキッと切れ味のあるクールなメタルサウンドは出しにくいので注意。

ゲインツマミが二つある&2バンドイコライザーにより音作りの幅は広い。

メガ盛りのくせに、実は他のBOSSペダルに比べ価格はちょっと安め。ぶっちゃけ他の歪み系ペダルに比べればあまり人気はありません。

そこまで深い歪みだと最近はメタルサウンドの需要がほとんどで、BOSSでもMT-2 メタルゾーンなどメタル系ディストーションがあるし、メタル以外でダーティーな歪みが欲しい人はファズ使うし。

ゲイン量のインパクトの割には存在感の薄いディストーションペダルです。が、一定の需要はあるのか地味に売れ続けていて、なかなか廃番になったりはしない。

逆にいえば最近この方向性のディストーションはあまり出ていないので、MD-2の歪みが好みな方や他とは違った個性が欲しい方にはオススメです。

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OS-2 OverDrive / Distortion ディストーションとオーバードライブが一台に!

BOSS OS-2 Overdrive Distortion オーバードライブディストーションイラスト

オーバードライブとディストーションが両方入ったOS-2。

OS-2の特徴

特徴1
オーバードライブ、ディストーションが両方入って一台二役
特徴2
2つの歪みを混ぜたサウンドも出せる
特徴3
違いがよくわからない方や迷ってる方に特にオススメ

一つで二度おいしい異色のオーバードライブ & ディストーションの2 in 1タイプ

しかもオーバードライブとディストーションをただ切り替えるだけでなく、無段階でミックスさせることも可能で、なかなか斬新なサウンドが楽しめます。

牛丼でいえばあいもりカレーって感じ?(もはや牛丼ではないけれど)

そもそもオーバードライブとディストーションとで迷ってるって方にはコレ一択。実際、管理人が高校生で軽音部だったころ新入生ギタリストは結構こぞって買っていました。

カッチリ出したい音が決まってるロック少年はDS-1、ちょっと今後どういう曲やるかわかんないし、な子は本機OS-2。

ちなみにディストーションもオーバードライブもDS-1やSD-1など他のディストーション、オーバードライブとは似てはいながらもやはりちょっと違う味付けがなされています。

例によって、ディストーションはコンプ感があり初心者が雑に弾いてもそれなりのサウンドに聴こえる不思議。

全てをメタルサウンドで塗りつぶすMT-2 Metal Zone メタルゾーン

BOSS MT-2 Metal Zone メタルゾーンイラスト

全てサウンドを黒くメタル色に塗りつぶすMT-2 メタルゾーン。

MT-2の特徴

特徴1
メタルディストーションブームの火付け役となった歪みペダル
特徴2
深くも鋭く切れ味のある歪みサウンド

MT-2 メタルゾーンはメタルサウンドを目指したアナログ設計のディストーションペダルです。モデル名そのまんま。

最近ではさすがに落ち着いてきていますが、発売されてから数年間は売れに売れまくったベストセラーモデル。

発売当時まだ珍しかったメタルディストーションの中でもかなりのヒット作で、メタルディストーションブームの火付け役

サウンドキャラクターとしてはアナログながらかなーり深いところまで無理なく歪みます。

ゲインを上げるとどこかサウンドがぶわぶわと丸くなる他のディストーションペダルとは違い、ジャキっとした切れ味があるのが特徴。

アメリカ人がBBQでテキトーに焼いてソースぶっかけたようなとにかく濃ゆい歪みサウンドが魅力。

この辺りがメタル用として、あくまでもハイゲインディストーションであるMD-2とは一線を画しています。

ゲインを最大までに近づけていくにつれてあふれるほどのつゆだく感が出てくる特盛牛丼ってな感じ。

HIGH、MIDDLE、LOWの3バンドイコライザーを搭載し、更にMIDDLEはパライコで自分で中音域野中でどの辺りの周波数を調整するかを設定可能

BOSSの歪みペダルの中でも最高レベルの音作りの幅広さを持っています。

ゲインを絞れば軽めの普通のディストーションとしても問題なく使えます。

ただ、発売が年とちょっとメタル系のディストーションとしてはちょっと古めなので、スラッシュメタルとかなんとか細分化されたメタルまでは対応が難しいかも。

最近よく聴くようなダークでクールなキレイ目のメタルにも悪くないのですが、ハードロックやハードロック派生のダーティーなメタルによく合うサウンドです。

弱点としては音が全部MT-2ナイズされる点。ギターの個性なんてなんのその、全てメタルゾーンの音に塗りつぶされます。

が、これはある意味強みでもあります。タルタルソースとかマヨネーズみたいなもんで、好きな人は本当に大好きになれるペダルなんです。

エレキギターを鳴らしたいんじゃない。ディストーションの音が欲しいんじゃない。メタルゾーンの音を出したいんだ。

濃い目のサウンドが好きな人買え。絶対。

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音圧にこだわったデジタルメタルディストーション ML-2 Metal Core メタルコア

BOSS ML-2 Metal Core メタルコアイラスト

ノイズレスなハイゲインメタルディストーション ML-2 メタルコア。

MT-2の特徴

特徴1
メタルゾーンよりもメタルに特化したデジタルディストーション
特徴2
ズンズンと重たい音圧と冷たくクールなサウンドがオススメポイント

ML-2 Metal Core(メタルコア)はデジタル設計のメタルディストーションです。

デジタルなだけあって極小ノイズで超深い領域のディストーションまで出すことが可能。

深く深く静かな深海に沈み込んでいくようなただただクールで金属感のあるメタルサウンドを出すことができます。

メタルゾーンより後に発売されただけあって、より最近のメタルシーンに寄せたサウンド。

今どきのメタルのギターサウンドが出したい方にはメタルゾーンよりもML-2の方がオススメです。

ただ、メタルゾーンといいつつ普通のディストーションとしても使えるMT-2に対し、本機ML-2 メタルコアは本当にメタルのみに特化しているので、メタル以外では逆に使いづらい点が弱点でもあります。

基本はメタルだけど色々なジャンルにある程度合わせていきたい場合はメタルゾーンの方がオススメ。見た目といい中のチップといいXシリーズの前身とも言えるモデルの一種。

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アナログを超えた記念すべきペダル DS-1X Distortion ディストーション(Xシリーズ)

BOSS DS-1X Distortion ディストーションイラスト

デジタルディストーションの概念が変えるDS-1X ディストーション。

MT-2の特徴

特徴1
まるでCDみたいな音圧もありながらノイズレスなデジタルディストーション
特徴2
デジタルとかアナログとかの枠を超えた衝撃作

DS-1X DistortionはXシリーズのデジタルディストーションペダルです。

鏡面パネルに鏡面のツマミのフェイスに銀ネジのルックスが非常にかっこいいですね。

アナログひいきの管理人が、初めてデジタルの歪みがアナログを超えた感じたデジタルディストーション

デジタルなためお値段がちょっとお高めなのがネックですが、音は本当にいいです。

ノイズがどうとか歪みがどうとかじゃない。レコーディングされたCDで聴くディストーションの音がギターアンプから飛び出します。

デジタルの歪みといえばノイズはないし音も無難だけどなんだか奥に引っ込んだようなサウンドで、ダイナミックさにかけて強弱もつけづらい…なんてのが定説でしたが…

いまだに「 デジタルの歪みは音がうさんくさい 」なんて思ってる方、買えとは言いませんので一回試奏してみてください。

デジタルディストーションへの認識が変わりますよ。本当に。

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超ダイナミック! XT-2 Xtortion エクストーション

BOSS XT-2 Xtortion エクストーションイラスト

真っ赤なラメ筐体がカッコいい、ダイナミックディストーション XT-2。

MT-2の特徴

特徴1
BOSSで一番BOSSらしくないアナログディストーション
特徴2
DS-1などのコンプレッション感が好きではない方にオススメ

DS-1やDS-2など特にアナログペダルのBOSSディストーションってよくも悪くもコンプレッサーがかかったような感じがあります。

初心者にとってはアラが目立たないし使いやすいことこの上ないんですけど、演奏にメリハリをつけづらくダイナミックさに欠けてしまうデメリットが。

その辺の評判を気にして出したものと思われるのが、本機XT-2 エクストーションです。

コンプレッションがかった感じがほとんどなく、ピッキングの強弱がもろに出るダイナミックなディストーション

MAXのゲイン量はかなり高く設定されており、軽いディストーションからかなり深いディストーションまで対応可能です。

BOSSコンのくせに扱いが難しい。とりあえずディストーションが欲しい初心者にはあまりオススメしません(ある意味練習にはなるけれど)。

反対に、DS-1に代表されるようなBOSSのディストーションの音には不満ってな方には本当にエクストーションがオススメ。

本当に全く違います。ただし下手くそなのがめっちゃバレるの注意。既に廃番になっているため新品はもう手に入りませんが、中古品がそれなりに出回っているので探せば手に入ります。

一番オススメ、というか使えるBOSSコンディストーションは…

この中でどれか一個だけ使って演奏しろと言われたら、管理なら間違いなくXシリーズのDS-1Xを選びます

歪みペダルに関してはアナログの方が好きではあるのですが、DS-1Xは別格です。

初めてDS-1Xの音を出した時には「 ついにデジタルがアナログを超えた瞬間 」を味わいました。

今まで「 デジタルはうさんくさい 」だのなんだの言ってましたけど、それって結局「 デジタルでアナログの歪みの音を再現しようとしている 」からだったんです。

が、DS-1Xはアナログの再現うんぬんは軽く飛び越えていきなり「 デジタルの歪み系でしか出せない音 」を聴かせてくれました。

これはもうすでにアナログディストーションでは届かない領域ですね。今でもアナログにはアナログの良さがあるとは思っています。しかし、デジタルの歪み系に偏見を持つのはやめにしました。

そんなわけで、現在管理人のBOSSコンディストーションのオススメNo.1はDS-1Xです。

もちろんみなさん色々好みもあるかとは思いますので、一度いろいろ試奏もしてみて決めてください。ご参考になれば幸いです。

販売期間・スペック・仕様

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