名アンプJC-120と名機CE-1の流れを組むコーラス
CE-2 Chorusは、BOSSコンパクトシリーズ初のコーラスエフェクターペダルです。
コンパクトシリーズではありませんが、CE-2よりも前にコーラスペダル CE-1 Chorus Ensembleがありました。
CE-2においてはモデル名からEnsembleの表記ははなくなったものの、CE-1の後継機種として型番はCEとなっています。
CE-2自体はBOSSコン初期モデルらしく2ノブ仕様とシンプルながらも、基本的な回路構成はこのCE-1の流れを汲みつつノイズ対策を強化したモデルです。
BOSS、原点のコーラスのプレッシャー
もともとBOSSはギターアンプJC-120 ジャズコーラスで名を馳せたRolandの傘下。CE-2の前身であるCE-1自体もJC-120のコーラス部分を抜き取ってペダルにしたエフェクターペダルです。
そんなコーラスをコンパクトエフェクター化するもんだから、その開発のプレッシャーはそれはもうすさまじい物だったそう。
相当な回数繰り返されたヒアリングテストにはRolandやBOSSの創業者である梯会長も参加したらしく、サウンドの調整と最終的な決定にはかなり苦労したようです。
コーラスといえばRoland・BOSSの原点ともいえるエフェクターですからね。サウンドでの妥協は許されなかったのでしょう。
CE-2 Chorusのサウンド
CE-2はアナログコーラスらしい暖かみのある音が特徴的なペダルです。
コーラスはピッチを微妙にズラした音を原音に重ねて出力するので、全体的に音に厚みが出ます。
アナログコーラスは回路の特性上、重ねた時に高音域が伸びづらく、相対的に中音域・低音域が特に強調されたように聴こえます。それでCE-2の厚みとコシのあるサウンドになるのです。
この厚みのあるサウンドが好きなファンも多いようです。ドンシャリもかっこいいですけど、やはり中音域の粘りがあるとギターらしい音がグッと強調されますね。
CE-2 Chorus レビュー・総評
BOSSコン初のコーラスペダルであるCE-2は、残念ながら後継機種CE-3 Chorusの登場が早く短命に終わりました。
管理人、CE-2を試奏をさせてもらったことがあり、音自体はこだわりぬいただけあって悪くないと思いましたが…
やはりコーラスってステレオでないといけないのかも知れません。
実際、後継機種であるCE-3自体は本機CE-2と回路構成自体はほぼ同じで、ステレオアウト端子とステレオ時の音の出方をコントロールするSTEREO MODEを追加しただけのようなものなんですよね。
ジャズコのコーラスサウンドの評判が高かったのも、二つのスピーカーを使ってステレオで鳴らすコーラスサウンドの美しさが評価されたお陰でしたし。
コーラスに限らず、こういったモジュレーション系のエフェクターってステレオで音を出すと音の広がりがすごくキレイになるんですよね。
CE-2はステレオアウトを搭載して実用性も高まり、またBOSSでも唯一無二のノブレイアウトを持つCE-3の強烈な個性のせいでちょっと陰に隠れてしまった感は否めません。
が、CE-2はCE-2でBOSSの初期機種らしいシンプルなルックスとコンパクトシリーズ初のコーラスであることが魅力で、コレクターからもそれなり人気のあるコーラスペダルです。
ちなみにCE-2はCE-2Wとして技クラフトシリーズ化されています。
CE-2Wについて詳しくは、下記リンクよりどうぞ。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1979年10月~1982年11月
- 製造国
- 日本製
- コントロール
- DEPTH、RATE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 対応アダプター
- ACA-100