ディレイ機能を強化したBOSSコン2代目デジタルリバーブ
本機RV-3はディレイとしての使用にもこだわったリバーブペダルです。
この頃には技術の進歩や量産効果によりカスタムチップ、A/DコンバーターとD/Aコンバーターなどの価格がかなり下がり、ラックマウントタイプなど高品位エフェクターでしか使えなかったようなパーツも使用されるように。
パーツの小型化も進み、基板を2段重ねにして苦労して筐体収めた前身機種のRV-2 Digital Reverbとは違いってかなり無難にパーツが収まるようになってきました。
なんかこう、手作り感がなくなってきたところは一抹のさみしさを感じてしまいますが、これだけ高品位なデジタルリバーブをこのサイズに収めてしまうところは、さすがBOSSといったところ。
BOSS開発陣自ら「 RV-2とはサウンド、機能含めてケタ違い 」と言うほどまでの進化を見せています。
RV-3のサウンドとモード
残念ながら、前身機種にあったGATEリバーブ機能がなくなってしまいました。
が、ディレイとリバーブそれぞれの単体使用はもちろん、同時使用も可能で、ディレイタイムとリバーブタイプとその組み合わせにより11ものモード切り替えが可能に。
ディレイタイム自体は最少 32 msのショートディレイから最大 2000 msまでと実戦に使うにも十分な長さを持っています。
さすが、モデル名にディレイを入れるだけのことはありますね。
消費電流は70mAまで抑え、電池が使えるように
前身機種であるRV-2は、消費電流の数値が130mAと高すぎてそもそも電池が使えない仕様でした。
本機RV-3ではこれを70mAに抑え、電池が使えるように。
とはいってもまだまだ高い消費電流を誇り、電池の減りはかなり早いです。(参考値:DD-3 Digital Delayは55mA)
どうしても電池を使用する場合は、マンガンではなくせめてアルカリ電池を使いましょう。
RV-3 Digital Reverb / Delay レビュー・総評
元々リバーブとディレイは回路的な親和性も高く、ディレイは多少の慣れが必要ですが、どちらも使い勝手の良いエフェクターです。
しかも、BOSSコンのディレイやリバーブってギタリストだけでなくキーボードなどの電子楽器奏者からも人気なんですよね。
そんなこともあって、本機RV-3は地味ながら結構な人気を誇った模様。
とはいえ、やはりこういったデジタルものは最新機種の方が機能面でも発達し、音もより高品位になっていきます。
本機RV-3もエフェクターとしては設計が結構古くなっていますから、ガッツリ使えるリバーブが欲しいようであれば現行機種を使った方がよいでしょう。
パーカッシブなフレーズで特に効果を発揮するGATEリバーブもついていませんし、ちょい使いだから中古で探したい、って場合でもわざわざ本機RV-3を探す必要はないのではないかと。
せめてRV-5辺りで探した方が無難でしょう。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1994年3月~2002年9月
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- TONE、BALANCE、F.BACK、D.TIME、R.TIME、MODE
- MODE
- 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT【A】、OUTPUT【B】、ACアダプター
- 消費電流
- 70mA
- 対応アダプター
- PSA-100