簡略・簡易版に位置するループステーションの最新作
本機RC-1 Loop StationはRC-3の簡易版・廉価版として登場したループステーションです。
ごちゃごちゃしていたコントロールをえい!とばかりに廃し、なんとボリュームツマミ一つに。
なんとも豪快に突き抜けたペダルです。
超シンプルなコントロールを持つループステーション
本機RC-1はBOSSのRCシリーズ全機種の中でも最もシンプルなコントロールを持つループステーションです。
ボタン類は一切なく、コントロールはボリュームツマミ一つと本体のペダルのみ。
実際同じくループステーション機であるRC-3は高性能・多機能な反面操作が煩雑で、「なんか難しそう」と嫌厭されている面もあり、しかも高価なこともあってハードルが高かった。
そんな方たちにも気軽にループステーションを試してもらおうと、あえてスペックダウン&シンプル化したのが本機RC-1ってなワケです。
本機RC-1の最大録音時間が16分・フレーズ数は1。
最大3時間・99フレーズも録音でき、しかもそのフレーズセットをごっそりそのままUSB経由でPCに保存しておけるRC-3に比べれば、スペックとしてはかなり控えめといえるでしょう。
その分価格も抑えられており、売価で2万円を超えるRC-3に対し本機RC-1は1万円台程度と、ルーパーとしてはなかなか安い価格で売られています。
ある意味ではRC-3ほどのスペック・機能が要らない方向けの廉価版。練り込んだフレーズを持ち込むのではなくその場でのパフォーマンスで使えればいい方向けの簡易版といえます。
基本的に手は全く使わずフットペダルの長押しや二度押しなどでコントロールする仕様になっていまが、別売りのフットペダルをSTOP / UNDO端子につなぐとより楽にコントロールすることができます。
長押しや二度押しではタイミングが取りづらいかもと心配な方はこうしたふっとペダルを用意するといいでしょう。
せっかくなら2スイッチのペダルがの方がコントロールの幅が広くて使いやすいです。中でもペダルが横に並ぶFS-6よりも縦に並んでいるFS-7の方がオススメです。
視覚的にRC-1の状況を知らせてくれるLOOPインジゲーター
RC-1の最大の特徴ともいえるのが、視覚的にループの状況を知らせてくれるLOOPインジゲーター。
丸く配置されたLOOPインジゲーターの緑と赤のLEDが光ったりぐるぐる回ったりして現在のRC-1の状況を教えてくれます。
ツインペダルシリーズのSL-20 Slicer(スライサー)のTEMPOインジゲーターの流れを汲んでいますね。
LOOPインジゲーターはコンパクトシリーズのループステーションRC-3やマルチエフェクターサイズのRC-300にもない機能で、一目でRC-1状態がわかる良機能となっています。
今後ツマミの周りにはこんな感じでLEDを廃してツマミが指している方向のLEDを点灯しておいてくれるといいなぁ、なんて思うんですよね。
暗いステージでも視認性が上がって良いかと。値段も上がっちゃいそうですけど。
豆知識・先祖返りした型番
本機RC-1、実はBOSSコンでは珍しいことが2つも起こっている、BOSSマニアとしては非常に興味深い機種でもあります。
まず第一に、同じループステーションペダルであるRC-3と併売されている点。
同じ型式の新製品が出る際には前の型番は廃番にし、「過去は振り返らない」なんて言って原則的に再販をせず、BOSSにしてはなかなか珍しい。
(とはいってもDS-1 DistortionとDS-2 Turbo Distortionだったり、DD-3 Digital DelayとDD-5~DD-7も併売されてきましたし、最近では技クラフトシリーズでセルフモディファイって形ですでに廃番になっているDM-2などが再販されるなどもあるので、そこまで徹底しているわけでもないのですが)
そしてもう一つ珍しいのが、新製品なのに前の機種よりも型番の数字が若くなっている点。
RC-1よりも先にRC-2が出ていて、RC-2が廃番になってさらにRC-3が出たあとにRC-1が発売となりました。
これまでこういった例はなくBOSSコンでは初めてのコト。何気にBOSSコンの歴史の一端を開いた、BOSSマニアの中でも一目置くべきなかなか興味深いルーパーペダルです。
RC-1 Loop Station レビュー・総評
ルーパーペダル自体はBOSSのループステーション以外にもたくさん出ていますが、どれもそれなりに高価。
そんな中、本機RC-1は実売価格で10,500円と破格の安さ。
それでいてステレオインプット・ステレオアウトプットにも対応し、そして外部フットペダルも使用可能と本格仕様ながら操作は至ってシンプル。
なによりLOOPインジゲーターがかっこよく、緑と赤のインジゲーターがぐるぐると回っているのを見ているだけでなかなか楽しかったりします。
ルーパーは欲しいけど、操作が難しそう・価格が高い点がハードルが高くて食指が伸びないってな方は、まず本機RC-1で試してみると良いでしょう。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2014年11月~現行品
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL
- 接続端子
- INPUT【A】、INPUT【B】、OUTPUT【A】、OUTPUT【B】、STOP|UNDO、ACアダプター
- 消費電流
- 95mA
- 対応アダプター
- PSA-100