新次元の複合空間系エフェクター マルチオーバートーン
MO-2 Multi OverToneはコーラスとオクターバーを複合したような新しい空間系のエフェクターで、独特な音の広がりを持たせる効果を持ちます。
コーラスとオクターバーを複合といいつつ、実際にはそのどちらともまた違った個性的なエフェクターサウンドに仕上がっています。
MO-2とMDP
MO-2には新型DSPによるデジタルモデリング技術を搭載したRolandのMDP(Multi-Dimensional Processing)技術を採用しています。
このMDPはBOSSが長らく誇っていたデジタルモデリング技術であるCOSMを昇華させたもの。
FZ-5 Fuzzなど各種COSM機 から ST-2 Power StackやBC-2 Combo DriveなどCOSM発展機を経て、2013年についに完成をみた、ってわけです。
MO-2は同じくMDPを搭載したDA-2 Adaptive Distortion、TE-2 Tera Echoとともに同時発売しました。
同時発売なのに、公式にはTE-2が100機種目ということになっています。開発順で決まったのかもしれませんね。
MO-2のモードとサウンド
本機MO-2には1から3までの三つのモードがあります。基本的にはさわやかなサウンドの1から3にかけて音が重厚になっていくイメージ。
まずモード1は弾いた音に対し1オクターブ上の音が追加されます。
原音+1オクターブ上の音…ってそれ要は12弦やないかい!って感じですけど、実際ちょっとそんな感じのきらびやかさがあります。
モード2ではモード1の音にさらにピッチのずれた音を加えることでコーラスらしい空間的な広がりのあるサウンドに仕上げます。
そしてモード3ではさらにオクターブ下の音を加えることにより音に重厚感をプラスしたサウンドになります。
これによりボディー感のある12弦アコギのような重厚感ときらびやかさを兼ね備えたリッチなサウンドを作ることもできます。
MO-2 Multi OverTone レビュー・総評
MO-2はエフェクターを複数つなげて作るのとはまた違った音の分離感を持つ素晴らしいエフェクターです。この分離感こそMDP技術の真髄たるところなのでしょう。
音の粒ひとつひとつがハッキリしていて、コーラスやらオクターバーの複合エフェクターでありながらただこれらのエフェクターを複数つなげたときのような音の潰れ、音が埋もれる感じはしません。
いわゆる音やせにもかなり強いように感じます。全く新しいジャンルのエフェクターで新鮮なサウンド!とまでは言えないかもしれませんが、その空間系のエフェクターでありながらこの扱いやすさはなかなかのもの。
デジタルなおかげか当初思っていたより音がクセっぽくはなく、コントロールツマミのシンプルさもあいまって初心者でも扱いやすいオススメの空間系エフェクターなのではないかと思います。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2013年2月16日~現行
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- TONE、BALANCE、DETUNE、MODE
- MODE
- 1、2、3
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT【A】、OUTPUT【B】、ACアダプター
- 消費電流
- 40mA
- 対応アダプター
- PSA-100