フェンダーの名アンプのサウンドを忠実に再現したデラックスリバーブ
FDR-1 Fender Deluxe Reverb Ampは、フェンダー社の名アンプデラックスリバーブを忠実に再現したアンプシミュレーターペダルです。
BOSSとFenderとのコラボによって生まれたレジェンドシリーズのローンチメンバーとして、FBM-1 Fender Bassmanとともに2007年1月に発売されました。
のちに登場するギターアンプに多大なる影響を与えたフェンダーアンプの最高の名器2機種が、BOSSコンパクトエフェクターとして登場したわけです。
なかでもFDR-1は今でも人気が高く、復刻版も出ているいわゆるブラックフェイス期の’65年代のデラックスリバーブを再現しており、真っ黒な筐体もクールでカッコいい逸品です。
BOSSコンに初めて他社のブランド名が載った機種
今までもRoland・BOSS双方でCOSMを使って各社の色々なアンプやエフェクターなどの音を再現してきましたが、そのモデル名やらや当然、商標などの観点から載せてきていませんでした。
が、今回はフェンダー社(本家Fender USA)との公式コラボであり、ペダル上に堂々とFenderとDeluxe Reverb Ampを表記しています。
管理人としてはどうせなら足のラバー部分のBOSSの代わりか並べてFenderって書いてあったらカッコよかったのに、なんて思うんですけど、さすがにそこまではなされていません。
FDR-1はとんでもないお買い得ペダル!?
本機FDR-1、名目上はアンプシミュレーターペダルです。
しかし、ある意味ではデジタルリバーブ&ビブラート付きの歪みペダルとして捉えることもできるお買い得ペダルでもあります。
(デジタルリバーブ&ビブラートのせいか、2007年に発売されたCOSM機の中で本機FDR-1だけが唯一消費電力値が36mAではなく40mAになっています)
音の好みは別にしてプリアンプとしてだけ考えればFBM-1の方が4バンドものイコライザーを備えてはいますが、多機能さでいえばFDR-1の方に分があります。
歪みペダルとは言っても、デラックスリバーブはクランチ程度の軽い歪みサウンドが一番魅力あるように思うのであまり歪ませすぎもどうかとは思いますけど。
イコライザーのバンド数ではFBM-1に負けているとはいえ本機FDR-1も2バンドイコライザーを備えており、プリアンプとしての使い勝手もなかなかです。
FDR-1 Fender Deluxe Reverb Amp レビュー・総評
デラックスリバーブらしい魅惑的なクリーン・クランチサウンドはもちろん、リバーブ・ビブラート機能に、ツマミを調整した際の微妙なボリュームの変化までも忠実に再現されています。
デラックスリバーブのクランチサウンドかベースマンの芯のある華やかなサウンドか。難しい選択ですよね。
ちなみに管理人はFBM-1を選びみあした。見た目で。さすがにどちらも揃えるほどの余裕はBOSSマニア共和国にはありません。
どちらが良いか・どちらの方が好きか決められない方は、単純にサウンドだけでなくエフェクターそのものとしての機能で選ぶ手もあるでしょう。
贅沢な悩みですが、こんな名アンプのサウンドをBOSSコンで手軽に入れられるのもFenderとBOSSが手を取り合ってくれたおかげ。
さまさまですよ、本当に。
しかし、どちらも素晴らしいペダルなのに、あまり売れ行きは伸びずに終わってしまった残念な結果に……
(廃番理由が販売台数が伸びないためかFender社とBOSSとの契約が切れたなどの事情なのかは不明ですけど)
そもそもどんなに忠実に音を再現しても本気でベースマンやデラックスリバーブの音が欲しい方にとっては、デジタルの機種で再現してしまうこと自体が「 なんか違う 」ってことになるんでしょうね。
こういったペダルがヒットしないはそういったミスマッチに問題があるんじゃないかと思います。
さすがにBOSSもFenderも1アンプのみのコンパクトタイプのアンプシミュレーターペダルにそこまでの期待をしていたとも思えませんが、寂しい限りです。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2007年1月~2013年3月
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL、BASS、TREBLE、GAIN、REVERB、VIBRATO
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 40mA
- 対応アダプター
- PSA-100