パーツ価格の低下を販売価格に反映するためのDSD-2そのまんま機
実のところ本機DSD-3 Digital Sampler / Delayは同メインのサンプラーペダルDSD-2と全く同じもの<です。 単純にコストダウンモデルで、型番以外には回路も機能も何一つ変わっていません。なんなら、説明書も型番の部分以外全く同じ内容です。 というのも、DSD-2の発売後デジタル系のパーツ自体が技術の革新と量産効果でスゴイ勢いで値段が安くなったんです。 原価が安くなることは企業としてはいいことなのでしょうけど、BOSSは「 これじゃお金取り過ぎだ。売価に反映しよう 」と値下げを敢行することに。 しかし、ただ安くしてしまうとDSD-2を買った人が可愛そうということで、型番だけ変えて差別化を図ったんですね。 ちなみにDSD-2の販売価格は26,800円で、DSD-3は19,800円。
確かに買ったすぐに7,000円も安くなったら、そりゃ嫌な気分もするでしょう。それで価格変更とともに型番を変えるという措置をとっています。
デジタルディレイペダルのDD-2とDD-3の事情と全く同じコストダウンモデルってわけですね。
別に安くする必要もないのに安くしたり、先に買った人の気持ちを慮ったり…BOSS仏様やでホンマ。
DSD-3 写真館
DSD-3 Digital Sampler / Delay レビュー・総評
本機DSD-3と前身機種DSD-2とは全く同じですから、昨日書いたDSD-2と同じような内容になってしまうのですが…
正直、サンプラーとしての機能は全く期待しない方が良いでしょう。
何せサンプリング時間が最大でも800ms、つまり0.8秒。あまりに使い勝手が悪すぎます。
ディレイタイムが最大800msとデジタルディレイ名機で現行品のDD-3と同じで、ディレイとして使う分にはそう悪くないんですけどね。
それも同じく現行品であり最新機種のDD-7の超ロングディレイには叶いませんが…
なお、DSD-2の方が先に出ている上当時の販売価格も高く、販売期間も短いので、DSD-3よりもプレミア感は若干あります。
そもそもDSDシリーズ自体、同時期の他のBOSSコンに比べて人気がないので些細な差ではありますが。DSD-3、早すぎた上に兄貴分であるDSD-2に勝てない本当にカワイソウなコです。
とは言っても、大ヒットしたループステーションがあるのはこのDSD-3やDSD-2のデジタルサンプラー兄弟があったからこそ。
さて、今回はDSD-3のお話なのですが、昨日書いたばかりのDSD-2と全く同じ物を長々と解説してもしょうがないので、管理人が以前所持していたDSD-3の画像でお茶を濁しました。
デジタルサンプラー・ディレイとしての機能面やら何やらについては、下記リンクよりDSD-2の記事をご覧くださいまし。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1986年8月~1988年12月
- 製造国
- 日本製
- コントロール
- E.LEVEL、TIME、F.BACK、MODE
- MODE
- DELAY、SAMPLER
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、TRIG.IN、ACアダプター
- 消費電流
- 45~60mA
- 対応アダプター
- PSA-100