BOSSを代表する名ディストーション DS-1
本機DS-1 Dirtortionこそ、BOSSの記念すべきディストーション第一号機です。
管理人、ギター用のエフェクターの中で最も知名度が高いのはこのDS-1なのではないか、とひそかに思っています。
エフェクターをよく知らない人でも「 とりあえずディストーションが欲しい 」って時に、DS-1はそのまんまDistortionって書いてあってわかりやすくていいんですよね。
かく言う管理人、初めて買ったエフェクターはDS-1じゃなくてDS-2 TURBO Distortionでしたけど…
ちなみに、他の3つツマミタイプの歪み系ペダルとはトーンつまみとレベルつまみが逆。
DS-1に慣れてしまった人、逆にDS-1は使ったことがない人がよく混乱するDS-1あるあるがあります。
BOSSコンパクトエフェクターの中で唯一再販された機種
DS-1の発売は1978年の6月頃で、1989年の2月に1度販売を終了します。
しかしながらその後、再販を望むユーザーの声があまりに多く、10年以上の空白期間を経て2001年12月に再販されました。
NIRVANAの故カート・コバーン氏がライブやレコーディングで使ったことが、人気が沸騰したことが要因です。
(カート・コバーン氏、DS-1だけでなくDS-2も使っていたんですけどね)
実をはBOSSのコンパクトエフェクターのなかでオリジナルのままで再販されたのはDS-1だけ。
2013年に計100種を超えたBOSSコンパクトエフェクターの歴史の中でも、再販の例は管理人が知る限り他にありません。
使用機材にまでそれだけの影響力を持ったカート・コバーン氏。やっぱり偉大ですね。
実はBOSSコン全モデル中最長のロングセラーモデル
今も定番として販売されているからかあまり古い感じがしませんが、実はDS-1もBOSSのコンパクトエフェクターの中ではかなり初期の機種なんです。
BOSSコンパクトエフェクター第1弾のOD-1 OverDriveが出てから1年もたたないうちに発売されていますから。
販売停止してた時期を含めればSD-1よりも販売期間が長いんです。
つい数日前に別の記事で「 SD-1はBOSSコンパクトエフェクターの中でも一番販売期間が長い 」(ドヤァ)ってやっといてなんですけど…
DS-1販売されていなかった期間を考えない延べ販売期間だと確かにSD-1が一番長いです。
でも、DS-1は北米では販売中止にはならず、1982年~2001年の間も継続して販売されていたんです。
このことを考えるとやはり延べ期間でなく通算期間で考えた方がいいでしょう。
そういうわけで、新旧すべてのBOSSコンパクトエフェクターの中で最も長い販売期間を誇るのはDS-1ということにしましょう!(勝手に)
かなり初期のモデルなので当たり前ですけど、DS-1には現行の台湾製だけでなく、銀ネジ&日本製の個体も存在しています。
銀ネジ&日本製ともなるとプレミアもついてそれなりに高い価格で売買されます。
旧モデルDS-1と新モデルDS-2の併売はレアケース
現在DS-2もDS-1と並行そのまま販売されており、結構珍しい例です。
BOSSは新しい機種が出ると同じエフェクトの前の機種って基本的にすぐに廃番にしちゃうんです。
現在同じ系統の型式のナンバリングの新しい機種が出ているのに併売されている機種って、このDS-1とディレイのDD-3 Digital Delayくらいだったかと。(2015年8月現在)
初心者に定番のディストーション?
BOSSにはDS-1の兄弟機のDS-2やら何やら色々とディストーションペダルがたくさんありますが、中でもDS-1とMD-2 Mega Distortionだけは他に比べ価格が安く設定されています。
価格がお手頃なこともあってかDS-1は初めてのコンパクトエフェクターの定番として君臨。
よくわからずに楽器店に見に行ってもBOSSはいっぱい並んでるし、ポップな色合いでなんか安心できちゃうんですよね。
しかもDS-1は筐体にデカデカとDistortionって書いてあるからわかりやすい。
店員さんも初心者には無難に勧めてますし、軽音部やらサークルの先輩もとりあえず最初はBOSSのDS-1かオーバードライブのどれか買っとけ、って言う人も多いしで、初心者ホイホイです。
DS-1のサウンドキャラクターのコーナーでも書きますが、使用感や音もクセが少なくて扱いやすいし、DS-1自体も初心者でも使いやすい特徴を備えています。
結果みんな買うからかぶっちゃったり…
DS-1 Distortionのサウンド
解説するまでもないかも知れませんが、ザ・ディストーションって感じのスタンダードな音です。
後継機種のDS-2に比べ少し音のエッジが効いていて若干音が抜けやすい印象でしょうか。
ただし、他社のディストーション、例えばRAT-2のようなえぐみはなく、全体的にはサラッとしたキャラクターのディストーションです。
そしてある意味ではDS-1の弱点ですが、コンプレッサーがかかった感が強く細かい強弱が若干つけづらいのが難点です。
逆に言えばそのコンプレッサー感のおかげで音のバラつきも出にくく、まとまっていてクセのないサウンドで、初心者でも使いやすい点が特徴。
DS-1に限らず、BOSSのディストーションには全体的にこの傾向があります。
DS-1 Distortion レビュー・総評
DS-1は初めてのエフェクターとしてもディストーションとしてもかなり定番で、持っている人 or 持っていたことがある人はかなり多い機種です。
その分プレミアム感は全くないし、飽きてしまうからか持っている人が多い割には使われているところをあまり見かけないように感じます。
まだ初々しい高校生のライブだとよく見るんですが。
決して音が悪いわけではなく、みんな持っている、みんな知っている、初心者っぽいってイメージと、一番最初に買うのがよくないのでしょう。
慣れてくると他の歪みペダルを買い足したくなりますし、そうすると新しいディストーションをメインに使いますから。
長いスパンをおいてDS-1に戻ってくる人もかなり多いんですけどね。
人気もあって有名だけど、なかなか第一線では使ってもらえない、なんだか不遇な子です。
Twitterでフォロワーの方に「 ペヤングみたいなもの 」といわれ、とても納得してしまいました。
管理人個人的には吉野家の牛丼みたいなものかと思ってましたけど。(大差ない?)
でも、最初に書いた通りカート・コバーン氏も愛用したエフェクターですし、特にDS-1が出たばかりの頃は「 よく歪む割にノイズが出にくい 」と評判でプロのレコーディングでもよく使われた実績もあります。
初心者ご用達!みたいなレッテル貼りをするのではなく、ぜひのディストーションとして見てあげてほしいところです。
あと、新垣結衣さんは私のことを一人の男としてみるべきだと思う。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1978年6月~1989年2月、2001年12月再販・現行品
- 製造国
- 日本製・台湾製 両方あり
- コントロール
- LEVEL、TONE、DIST
- 接続端子
- INPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 9mA
- 対応アダプター
- PSA-100・ACA-100 両方あり