リモート端子を搭載した改良型ターボオーバードライブ OD-2R
高機動型ターボオーバードライブって感じでカッコいい。
OD-2R TURBO OverDriveは新開発のモデルではなく、OD-2の改良モデルです。
モデル名もそのままターボオーバードライブで、型番もOD-3ではなくOD-2にRが小さくついただけ。
OD-2R単体では販売期間は5年にも及びませんが、前身のOD-2が1985年8月発売ですから、合わせれば実質の販売期間は14年とちょっとですね。
SD-1 SUPER OverDriveがロングセラー凄すぎて影が薄くなっていますけど、OD-2系も意外と長い間販売されていたことになります。
OD-2からOD-2Rへの変更点
OD-2Rでの変更点は、
- REMOTO端子の追加
- TURBOモードON時のゲインの上昇
- 対応電源アダプターがACA-100からPSA-100に変更
の3点ですね。
もともとOD-2自体ユーザーからの評判は概ね良好だったのですが、TURBOモードを切り替えるためにはいちいちスイッチのツマミを手で操作する必要がありました。
そこが不満点として、曲中でも切り替えられるようにして欲しいという要望が多かったそうです。
(OD-2を自分で改造して切り替え用フットスイッチ用ジャックを取り付けた強者もいたそう)
そこでターボモードのオン / オフ を演奏中でも足元で切り替えられるようにリモート端子を追加したのがOD-2Rです。
OD-2RのRはREMOTEのRってワケです。
外部ペダルをREMOTE端子につないで切り替える場合は、ターボモードを(REMOTE)と書かれたONの位置にセッティングします。
ちなみに、同じくターボモードを搭載するディストーションである DS-2 TURBO Distortion は発売当初からリモート端子を装備し、型番にRはついていません。
このリモート端子にFL-5Lなどのペダルスイッチを繋げば、足元でTURBOモードを切り替えることが可能になります。
サウンド面でも変更があり、よりハイゲインなサウンドを求めるユーザーの要望に応えTURBOモード時のゲインレベルがOD-2よりも高めに設定され、より深い歪みを得られるようになりました。
また、OD-2の適合電源アダプターはACA-100でしたが、OD-2RでPSA-100に変更されています。
OD-2Rのサウンド
ザックリ言えば
- TURBOモード OFF:OD-1をリスペクトした王道のオーバードライブサウンド
- TURBOモード ON:よりハイゲインなオーバードライブサウンド
ってな感じです。
これ自体はOD-2と同じですが、前述の通りOD-2RはTURBOモードオン時のゲインレベルがOD-2よりも高めに設定されています。
OD-2 Turbo OverDrive レビューまとめ
OD-2からOD-2Rに受け継がれたターボオーバードライブの血脈は残念ながらここで途絶え、後継機のOD-3 OverDriveからはTURBOモードのないシンプルな3つツマミのオーバードライブとなります。
BOSSのオーバードライブは多くのバリエーションがありますから、TURBOモードのように切り替えられるところにこだわりがなければ、わざわざOD-2系のものは探さずとも現行品のどれかで欲しいサウンドが得られるかと思います。
(もしくは、コンセプトはちょっと違うけどSD-2 DUAL OverDriveとか)
しかし、OD-2やOD-2Rはディスクリート設計で回路としては高品位で、またターボモード自体も音作りの幅広さに一役買い、古いエフェクターながら実用性自体は高いオーバードライブです。
楽器店などで見かけた際は買わないまでもぜひ一度試してみて頂きたいところですね。
なお、内容が重複するためこの記事では触れていませんが、ディスクリート回路などTURBO OverDriveそのものの特徴について詳しくはOD-2のページで解説しています。
下記リンクから飛べますので、ぜひ併せてご覧ください。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1994年11月~1999年7月
- 製造国
- 日本製・台湾製 両方あり
- コントロール
- LEVEL、TONE、DRIVE、TURBO
- MODE
- ON、OFF
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、REMOTE、ACアダプター
- 消費電流
- 16mA
- 対応アダプター
- PSA-100