ジャズコだけじゃなくてVOX ACやFender Twin Reverbも
スタジオやライブハウスでは定番のRoland JC120 JazzChorus、通称ジャズコ。
「 マーシャル使いてぇ 」なんて思いながらも、もう一人のギタリストにとられてなんとなく使っている方も多いかと思います。
しかし実はジャズコにちょっとひと工夫するだけで音が劇的によくなる裏技があることを知らない方がほとんど。今回はジャズコの音を劇的によくする方法を解説します。
ちなみにこの裏技、VOX AC30 や Fender Twin Reverb など背面解放型、いわゆるオープンバックで背中部分があいているギターアンプ全般に使えます。
背面解放型のアンプは置き方・置き場所でサウンドがよくなる
音作りはエレキギターとエフェクター、アンプのツマミで調整すれば完了と思っている方が多くいらっしゃいます。
しかし実は「 アンプの配置や置き方 」によってもサウンドが大きく変わるのです。
特にジャズコのように後ろ側が開いている背面解放型(オープンバック)のアンプの場合は顕著。
(同じくオープンバックのVOX AC30やFender Twin Reberbも同様)
ジャズコなどの背面解放型アンプの音をよくする配置
肝心のサウンドをよくする方法は、ジャズコを壁や硬めの板などの前におくこと。
実はオープンバックのアンプの裏側からは表から出ているのと同じサウンドが出ています。
この裏側から出ている音も壁や板にぶつけてやることで裏側から表へ音を回し、前面の聴衆へ集中砲火を浴びせる、ってなワケです。
これによって音が更にダイナミックで迫力のあるものになります。
壁までの距離は大体30cm~1m程度が目安。反響する壁の素材や音を響かせたい距離などによっても異なるので好みの距離を探ってみましょう。
アンプの場所を固定されるライブハウスはともかく、スタジオだと大抵アンプにはキャスターがついていて配置を変えることが可能なはず。
壁に向ける角度は可能な限り壁と並行になるようにした方が均一に音が反響し、よりよいサウンドを得られるでしょう。
壁から離して使っていると…
逆にジャズコやAC30などには壁から離して使っていると全体的に音の輪郭がぼやける&低音が弱まります。
反響するための壁や板などがなにもない状況で使うと全体的にサウンドがボヤけてしまう点がオープンバックギターアンプのデメリットなのです。
(ただし、そのお陰で空間的に広がりあるサウンドになっており、ぼやける=必ずしも悪い音とは限りません。)
オープンバックのギターアンプは裏から出た音が空間上で逆位相でサウンドが混ざったり、音の回折によって低音が減るなどの現象も起こります。
この辺の原理については姉妹サイトのなる楽器で詳しく解説していますので、詳しくお知りになりたい方は下記リンクよりどうぞ。
こんな風に書くと、なんだか背面解放型のアンプはデメリットの方が大きそう。
しかし、原理的にいえばこのデメリットはジャズコの裏に壁や板をおくことで打ち消され、むしろ音を増強してメリットとすることができます。
ジャズコやAC30、Twin Reverbといった背面解放型のギターアンプは適当に使うと音が悪くなるけれど、適切に使ってあげると音がぐっとよくなるアンプなのです。
定番ギターアンプ ジャズコの音をよくする方法 まとめ
- ジャズコなど背面解放型(オープンバック)のアンプは後ろに壁や板を置くことで音がよくなる。
- ジャズコを周りに何もない空間にぽつんと置くと音の輪郭がぼやけることがある。
「 ジャズコは低音が出ない 」「 音がボヤける 」など音が悪いとジャズコのサウンドに不満を持つ前に、配置をきちんと考えてみるべきではないかと思います。
そしてご存じの方も多いかと思いますが、実はBOSSがエフェクターを開発する時にメインに使っていたり。
つまりBOSSのエフェクターをより活かすためには JC120 ジャズコーラスを使うのが一番です。皆さまによきBOSSコンパクトエフェクターライフがあらんことを。