色味のために残念な扱いをされたBF-2B Bass Flanger
BF-2B Bass Flangerはその名の通り、ベース専用のフランジャーとして開発されたコンパクトエフェクターです。
他のベースシリーズGE-7B Bass Equalizer、CE-2B Bass Chorusとともに発売されました。
ベース用のBOSSコンは発売当初、全機種高級感を出すために茶色ボディーに金色文字の共通カラーにしていました。
しかしこれがあだに…
全部色が同じなのでパッと見ではどれがどれだかわからず、楽器屋の店頭でも全機展示してもらえなかったりしたちょっと不遇な扱いを受けてしまいました。
並べるのではなく単体で見ても、正直もう少し明るい色でもよかったんじゃないかと思うところはありますね。
特にフランジャーってエフェクターとしては割と派手な効果ですし。
金色っぽいパネルとブラウンの組み合わせで、BOSSコンパクトエフェクターにありがちな塗装ハゲやキズが増えると正直ちょっとみすぼらしい見た目になってしまうのが残念。
キレイな状態であれば高級感もあるんですけどね…
BOSS唯一のベース専用フランジャー
同時期に発売された他の二機種 GE-7BとCE-2Bは、その後1995年2月まで販売され、カラーリング変更とともにモデルチェンジ。
が、1994年11月に一足早く販売完了となったベースフランジャーの姿はそこになく…
ベーシストにフランジャーのニーズがそれほどなく、BF-2Bの売れ行きが芳しくなかったせいかも知れません…
と思わせておいてのBF-3 Flangerがベース対応
しかし、BOSSはフランジャーを使いのベーシストたちを見捨てませんでした。
実は2002年に発売されたBF-3 FlangerにBASS INPUTを搭載しエレキギター・ベース兼用にしたのです。
詳しくはBF-3の紹介の時にでも改めて解説しますが、ベースでフランジャーを使いたいみなさんは、現行ではBF-3を使うとよいでしょう。
ただし、BF-3はデジタル設計の機種なのでアナログのフランジャーが欲しい方は、本機BF-2Bを中古で探すしかありません。
BF-2Bのサウンド
もともとベーシストもフランジャーを使いたい時はギター用のものを使っていましたが、それではベースのおいしい帯域にまでフランジャーのえぐいエフェクトがかかってしまい、音の濁りが出たり潰れてしまう難点がありました。
そこで、CE-2B同様、あえて低音にはエフェクトをかけず高音寄り(倍音?)にかけているのです。
これによってベースらしさを残しつつフランジャーをかけることができ、エレキギターにかけた時とはまた違ったベースならではのフランジャーサウンドを楽しむことができます。
フランジングの揺れを作るLFO回路の速度は100ms~16s(0.1秒~1秒)の間で調整可能です。
なお、本機はRESツマミを上げ過ぎると設定によっては発振することもあります。
そこまで激しくかけているなら発振はむしろ本望な方も多いでしょうけども、やり過ぎるとアンプやスピーカーに負荷がかかるので注意が必要です。
BF-2Bのツマミの効果
ベーシストの方は特にこういったモジュレーション系のエフェクターに慣れておらずツマミの意味がイマイチ分からない方も多いので、各ツマミの効果も簡単に解説しておきます。
MANUAL マニュアルツマミ
フランジングの中心周波数を決めるツマミ。左に回すと低音寄りになり、右に回すと高音寄りになる。
ちなみにデプスがMAXの時は効かなくなり回しても変化がなくなるが、仕様である。
DEPTH デプスツマミ
デプスはフランジャーが揺れる深さを調整する。
RATE レイト
レイトはフランジング効果が揺れるスピードを調整する。
RES レゾナンス(RESONANCE)
レゾナンスはフィードバック量を調整するツマミ。
左に回すとフランジャーとしての効果が薄くなり、右に回すと効果が強調される。
右に回しすぎると設定によっては発振する場合もある、いかにもアナログ機材なところもGOOD。
BF-2B Bass Flanger 総評
フランジャーはかなりアクの強いエフェクターなのであえて音を潰しちゃうとかであればギター用のフランジャーをベースに使うのもありですが、正直かなり音が濁ってしまうため、あまりオススメはしません。
ベースにフランジャーをかけるなら中古のBF-2Bを探すかBF-3を買った方が無難です。
率直なところBF-3が機能面でかなり優秀なので、アナログにこだわりがなければ本機BF-2BよりもBF-3をオススメします。
やはり多機能さや使いやすさではデジタルには勝てませんね……
管理人はどちらかといえばアナログ機の方がロマンがあって好きですけどね。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1987年2月~1994年11月
- 製造国
- 日本製・台湾製 両方あり
- コントロール
- MANUAL、DEPTH、RATE、RES
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 14mA
- 対応アダプター
- ACA-100