BOSSオートワウでは初のデジタル設計の ” ダイナミックワウ “
本機AW-3 Dynamic Wahは、前身機種だったAW-2 Auto Wahからモードが一気に5種類に増えたオートワウの決定版です。
発売は2000年10月で、なんと前世紀。
ベース用に特化したインプットもついたり、もはやオートワウといっていいのか?と思うほどいろいろ詰め込んだオートワウ・フィルターの極みって感じ。
一気に5種類となったモード
アップとダウン(UP / DOWN)の二つのモードではそれぞれペダルを引き上げた時と踏み込んだ時のワウサウンド。
シャープ(SHARP)モードはギターシンセ風サウンドを生み出すモード。
この辺はまぁ、いいでしょう(いいのか?)
まさかの新機能ヒューマナイザー搭載
これがかなり斬新な機能で、ヒューマナイザー(HUMANIZER)モードは人の声風の音を出すことが可能。
母音「 アイウエオ 」の中からVOWEL2 / VOWEL1の二つのツマミで選択可能です。(通常時MANUAL / SENSEのツマミ)
エクスプレッションペダルを使えば、母音をリアルタイムでいじることもできます。
新機能とは言ってもヒューマナイザーはもともとマルチエフェクター用に開発されたエフェクトで、すでにBOSSのマルチエフェクターであるME-8に搭載されていたもの。
こういう面白いエフェクターはマルチよりもコンパクトエフェクターに入れた方が目立つということでAW-3に搭載されました。
……オートワウ関係あるのか?
ともかく、BOSSのデジタル技術力の高さを垣間見ることができる、個性的で面白味のある新機能です。
超実戦的なタップテンポ機能
AW-3のペダルを2秒間踏みっぱなしにすると、自身でペダルを踏む間隔でテンポを設定するテンポ(TEMPO)モードに入れることができます。
同時期に発売されたPH-3 Phase Shifterでも実装された機能です。
従来の揺れ物だと、演奏のテンポに合わせてパラメーターを微調整したり逆に演奏の方をエフェクターのテンポに合わせる必要があったのですが、この機能は本当に便利。
個人的に最も気に入っている機能で、正直トレモロとかレート系のツマミのある揺れ物ペダルには標準装備にしてほしいくらいです。
AW-3 ダイナミックワウ レビュー・総評
ベース用インプットにエクスプレッションペダルによるペダルコントロール、タップテンポ機能……
ワウでできることは全部入りって感じですね。
その上でギターシンセ風サウンドのシャープモードからヒューマナイザーなんてモードまでぶっこんできました。
しかしこの多機能さがある意味BOSSの悪いクセ?なのです……
多機能すぎると一つ一つの凄さがうまく伝わらない上に、に敬遠される感があるんですよね。
これからオートワウが必要ってなる方、悪いことは言いません。
渋いアナログ機もいいですが、本機AW-3 ダイナミックワウの圧倒的多機能・高性能を味わってみてください。
前世紀から現役を張り続けている超ロングセラー。その高い完成度、ぜひ一度は試してみて頂きたいところです。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2000年10月~現行品
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- DECAY、MANUAL、SENS、MODE
- MODE
- DOWN、UP、TEMPO、HUMANIZER、SHARP
- 接続端子
- GUITAR IN、BASS IN、OUTPUT、EXP、EXP|CTL、ACアダプター
- 消費電流
- 40mA
- 対応アダプター
- PSA-100