TR-2 TremoloはBOSSらしい3つツマミフェイスをもったシンプルなトレモロペダルです。
発売になったのは1997年とBOSSも技術的にはかなり成熟した頃のこと。
他のBOSSコンではMODEツマミやら何やらで色々と多機能になっている中、本機TR-2は非常に3つツマミで非常にシンプル。
管理人が学生の頃にRadioHeadのJustや、GreenDayのBoulevard Of Broken Dreamsをコピーするためだけに中古で購入した、愛着のある一機です。
正直、この二つの曲でしか使ったことはなく出番はほとんどありませんが、なんとなくそのまま所持し続けています。
TR-2のサウンド
TR-2の最大の特徴は波形(要はカクカクに揺らすか滑らかに揺らすか)をスイッチでどちらかと決めるのではなく、ツマミで可変できる点。
これは他のトレモロペダルにはなかなかなく、TR-2の前身モデルであるPN-2 Panning / Tremoloにすらついていなかった独自の機能で、より細かく音量の上下の仕方の調整ができます。
最近のトレモロでは大体ついているタップテンポ機能(※)もないので正直使い勝手は微妙なところではありますけど、タップテンポ機能を載せるにはデジタル化しないと難しいんですよね。
(※ペダルでリズムを踏んで揺れるテンポを決める機能)
そうでなくても最近のBOSSは多くのエフェクトがどんどんデジタル化していますから、本機TR-2もデジタルになったらなったでちょっと寂しいかもしれません。
PN-2から劣化?
率直なところ、波形選択がスイッチからツマミになったという点以外は、PN-2の方がよかったのでは…と思ってしまったり思わなかったり。
トレモロってサウンドに味付けをするようなエフェクターじゃないので機能と使い勝手勝負なんですよね。
っていうか、PN-2の開発者インタビューで久保さんが「 当時ただのトレモロでは面白くもなんともないから商品化できなかったので、2インプット / 2アウトプットでパンニングまでつけた 」
ってなことを言っていましたが…
TR-2これただのトレモロペダルやんけ
なんでも話を総合してみると、PN-2の売れ行きが微妙だったので廃番にしたら、その直後くらいからトレモロが流行り始めたので、シンプルにトレモロだけのエフェクターとして設計して出し直したのだとか。
素直にPN-2を復活させればよかったような気もするんですが、基本的に一度ディスコンになった商品再販はしないBOSSですからね…
にしても…
TR-2は実質PN-2の後継機種のはずなのに、むしろ劣化している感がある辺り、ちょっと残念。
TR-2 トレモロ総評
トレモロという出番の少なさと使い勝手の微妙さが相まって、BOSSコンにしては珍しくあまりオススメできない機種。
前身の機種であるPN-2から色々と機能減っちゃってますし…
あまり大きな声で言うのもあれですけど、こればっかりはトレモロを内蔵したマルチエフェクターの方が使い勝手もよく、コスパも良いのではないかと思います。
しかし、BOSSらしいルックスがよくて管理人はなかなか手放せずにいますけども。ダメな子ほど愛着が湧く、というのはギタリストのみなさんなら共感できる部分があるはず。
いや、TR-2もいいトレモロですよハイ。
TR-2の優位点は波形のコントロールがツマミに変わって連続的に可変できる点くらいですけどね。
でもいいトレモロなんですよホントにハイ。PN-2にあったトレモロスピードに合わせてLEDインジゲーターが動いたりはしてくれないんですよけどね。
パンニング機能もなくなってしまったし…いや、でも本当にいいトレモロなんですよ。正直PN-2の方が欲しかった…
いやいやいや、なんでもないですよハイ。TR-2もいいトレモロですってばハイ。
っていうか世の中結構トレモロって少ないんですけど、シンプルで使いやすいですよ、TR-2。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1997年2月~現行品
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- DEPTH、RATE、WAVE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 対応アダプター
- PSA-100