2代目ノイズフィルター系エフェクター NS-2
本機NS-2 Noise Suppressorは、第2世代目のBOSSのノイズリダクションペダルです。
1987年に発売されて未だに現行品で、その効果と同じく地味ながらなかなかロングセラーペダル。
モデル名が前身機種であるNF-1のノイズゲートからノイズサプレッサーに変更され、型番もNFからNSに変更され、本機はNS-2となりました。
ノイズゲートとノイズサプレッサーとしての進化
ノイズゲート自体、元々「 ディストーション 」だとか「 ディレイ 」などと同じような、普遍的なエフェクターの名称です。
信号の大きさによってラインの門を開け閉めすることでノイズを締め出す、というイメージからノイズゲートと名付けられたものなんですね。
しかしBOSSが本機NS-2をノイズゲートではなくノイズサプレッサーと名付けたのは、『 うちのNS-2はただのノイズゲートとは違って積極的にノイズだけを消すエフェクターです! 』と宣言したかったためでしょう。
その実、従来のノイズゲートとは異なる独自の回路が組まれ、ある程度ノイズと実音を分けて処理することができるようになりました。
ぶつ切りになりがちだったサステインとリリース部分の改善もみられ、ノイズを効率よく取り除きつつ、原音を損ねずより自然がかかりを目指しています。
ノイズサプレッサーでの新機能
本機NS-2 ノイズサプレッサーにはいくつか新機能が搭載されました。
新たに設計された回路にこれら新機能が加わり、ノイズ除去ペダルとしての実力と使い勝手が大きく向上しています。
その辺りもご紹介しておきましょう。
センド&リターン端子を新搭載
まず、本機NS-2では前身機種であるNF-1にはなかったセンド&リターン端子を搭載。
このセンド&リターン端子を通すことでより効果的かつ重点的にノイズを除去することができます。
時代的にも繋ぐエフェクターの数も多くなり、そのノイズが気になるという声もあった頃で、そこに目をつけた形ですね。
(普通に繋いでいてもいてもノイズフィルターとしての機能は働きます)
ノイズの原因になりそうなエフェクターは一括りにして本機NS-2のセンド&リターン端子にぶち込みましょう。
MODEツマミのリダクションとミュート(REDUCTION / MUTE)&使い方
本機NS-2はMODEツマミの設定によりのオン / オフ時の挙動が変わります。
リダクション(REDUCTION)モード時にはエフェクターオンでノイズを消し、エフェクターオフで入ってきたサウンドをバイパスします。
ミュート(MUTE)モード時にはエフェクターオンでミュートとなり、エフェクターオフ時にはノイズリダクションが働きます。
ちょっとわかりづらいのですが、ミュートモード時は本機NS-2をオンにしてインジゲーターが光っていると音が出ず、エフェクターオフ時にノイズリダクションが働き、音が出るという点に注意しましょう。
ちなみにミュートモード時にはバイパス音は出せません。
ノイズリダクションインジゲーターを搭載
コントロールパネルの一番左にあるLEDがノイズリダクションのインジゲーターになっています。
本機NS-2がノイズを除いているときにインジゲーターが光り、ノイズサプレッサーが働いていることが視覚的に確認可能。
ただでさえ効果がわかりづらく、最適な設定もわかりにくいノイズフィルターにあってこの機能は非常に良いですね。
グッドアイデアです。
NS-2 ノイズサプレッサー レビュー・総評
BOSSが1987年に発売して以来現役のままということは、これ以上良い物を造るのが難しいということなんですよね。
それだけ本機ノイズサプレッサーはノイズフィルターとして優秀と言えるでしょう。
最近はエフェクターやシールドもどんどんハイファイ化してノイズも減っており、またノイズをそこまで気にしないという方も多いでしょう。
しかし、もしちょっとしたノイズが気になる方や、気にならなくてもエフェクターをたくさん繋ぐ方は、一度ご自身の機材を楽器店に持って行って試してみてください。
予想以上の収穫があるかも知れませんよ?
(※なかったらゴメンナサイ)
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1987年9月~現行品
- 製造国
- 日本製・台湾製 両方あり
- コントロール
- DECAY、MODE、THRESHOLD
- MODE
- MUTE、REDUCTION
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、SEND、RETURN、ACアダプター
- 消費電流
- 20mA
- 対応アダプター
- PSA-100