BOSSコンパクトエフェクター初のデジタルオーバードライブ
DN-2 Dyna Driveはピッキングの強弱、つまりピッキングニュアンスの表現に特化したオーバードライブペダルです。
パッと見色の濃さ的にDS-1 Distortionっぽいですけど、濃いオレンジにラメが入った筐体。ラメが結構キレイで、地味にゴージャス感が出ています。
……管理人の技術力じゃイラストでラメ感なんて出せませんゴメンナサイ orz
DN-2 ダイナドライブのサウンド
BOSSの歪みってコンプがかったような圧縮感があって扱いやすさはあるものの、ピッキングニュアンスの表現は苦手な傾向があります。
(ディストーションに比べオーバードライブはそこまで極端でもないですけど)
反面、本機DN-2 ダイナドライブはピッキングニュアンスの強さに応じて歪みの質がダイレクトに変わる面白い感触を得ることができます。
ピッキングニュアンスへの追従には定評があったBD-2 Blues Driverよりも素直に反応してくれます。
BD-2の人気の秘訣はピッキングニュアンスへの追従性だったと分析し、後続機であるDN-2のマーケティングに反映させたのかもしれません。
ある意味その感触自体はクセがあるという言い方もできますが、音色自体はBOSSらしくクセの少ないナチュラルなオーバードライブサウンドです。
BOSSは歪みエフェクターもデジタル化?
本機DN-2 ダイナドライブはファズペダルであるFZ-5 Fuzz、メタルディストーションペダルであるのML-2 Metal Coreと同時に発売されています。
そして<DN-2も含めこれら3機種は全てCOSMを使ったデジタル設計です。
(ただ、実際他社の音を真似たのがFZ-5だからか、COSMの表記があるのはFZ-5のみ)
COSMといえばRolandアンプやBOSSのマルチエフェクターで使用されてきたデジタルモデリング技術です。
そしてその後発売されているBC-2 ComboDriveなども全部デジタル。
更に続いてDA-2 Adaptive DistortionやOD-1Xなど、新世代技術として改良されたMDPを搭載したデジタル設計の歪み系ペダルも出てきています。
どうやらBOSS、ダイナドライブを機にオーバードライブもデジタルへと舵を切っていくつもりなのでしょう。
ディストーションは今までにもデジタルモデルがいくつか出てはいましたけど、オーバードライブもその流れになっていくのかもしれませんね。
進化はうれしいようでもあり、また自作派としては少しさみしいところ。
DN-2 Dyna Drive レビュー・総評
DN-2は1にピッキングニュアンス、2にもピッキングニュアンスです。
それはもう怖いくらい。
なんていえばいいのか、装甲を削ってスピードに特化した玄人向けモビルスーツなイメージとでも言いましょうか。シャアですシャア。
スゴイ追従性ですが、少し間違えばミスが目立ちあっという間にへたくそがバレるのでなかなか緊張感があります。
そういう意味ではDN-2を使っていればピッキングニュアンスを意識し、ピッキングの強弱の付け方がうまくなるかもしれませんね。
ホントに強弱がもろに出るのでギター下手くそな管理人はちょっと遠慮したいところ。
なんとなくこのコンプ感がない感じ、PW-2 PowerDriverを連想させる部分があるんですよね……
PowerDriverはアナログなのでまたキャラが違うといえば違いますけど、目指していた方向性としてかぶるものがあるように感じます。
DN-2はそこそこは人気があるらしくPW-2のようにすぐに製造中止になるようなことにはなっていないですね。
ただ、不穏な空気というか噂はなんとなく耳にしていますが……
今ではBOSS新世代のデジタル技術であるMDPで造られた歪みペダルも多く出てはいますが、ダイナドライブにはダイナドライブの魅力がありますから、気に入ったなら心配せずに買っちゃうが吉でしょう。
アナログにせよデジタルにせよ、新しければいいもの!というのは音楽や楽器にはあてはまりませんから。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 2007年2月17日~2012年頃
- 製造国
- 台湾製
- コントロール
- LEVEL、TONE、DRIVE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 消費電流
- 36mA
- 対応アダプター
- PSA-100