BOSSの記念すべき発売第一弾組のフェイザー
PH-1 Phaserは、BOSSコンパクトシリーズのとして第1弾として発売された3機種のうちの1機です。
1977年にOD-1 Over DriveとSP-1 Spectrumとともに発売となりました。
PH-1緑・OD-1黄・SP-1赤で信号機の色になるため、BOSS社内ではこの三台を「信号シリーズ」と呼んでいたそう。
他の最初期二機同様二つツマミはのシンプルな外観が魅力的ですね。
PH-1はFETを使った4段のフェイザー回路
PH-1のフェイザー回路は4段で、フェイザーとしてはちょっと浅めのあっさりとした効果。
FETに限らず回路上のパーツにはみな個体差による誤差があるのですが、フェイザーの場合はキレイに位相をずらして効果を得るためにはこのFETの特性を揃える必要があります。
そのため当時の技術力では生産量がかなり限られていました。(月500台程度?)
後続のPH-1Rの登場が早かったこともあり本機PH-1の生産台数自体かなり少なく、SP-1ほどではないにしても結構レア。
加えて最初期3機種の内の一機ということもあり、コレクターズアイテムとして人気の高い機種です。
ちなみにRATEによる揺れのスピードは、最も遅い左に回し切った状態で16sec / 右に回し切った最速で100msとなります。(最遅 16秒 / 最速 0.1秒)
PH-1 Phaser 総評・レビュー
正直なところ、PH-1はコレクションするのでもなければ中古で探す必要もないでしょう。設計的にも機能的にも進んでいて使いやすいですから。
PH-3 Phase Shifterが7つもサウンドモードを備え、色々な音が出せる点を考えればPH-1は完全に下位互換です。
シンプルでレトロなものがよければ、BOSSではありませんがMXRのPHASE90なんかもいいですね。
PHASE90はかなりのロングセラーで古くから根本はそう大きくは変わっていません。
実用性もある古いBOSSコンのフェイザーにこだわるなら、せめてレゾナンスコントロール(RESツマミ)が追加された後継機PH-1R Phaserを探した方が現実的でしょう。
2017年、BOSSコン生誕40周年記念として、BOSSコン最初の三機種であるSP-1 Spectrum、PH-1 Phaser、OD-1 OverDriveを復刻させた限定復刻プレミアムボックスの発売が発表されました。
全世界1500セット限定で2017年8月26日に発売。
97,200円とエフェクターとしてはかなり高価ながらそれなりのスピードで売れていったようです。
販売期間・スペック・仕様
- 販売期間
- 1977年11月~1981年11月
- 製造国
- 日本製
- コントロール
- DEPTH、RATE
- 接続端子
- INPUT、OUTPUT、ACアダプター
- 対応アダプター
- ACA-100